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2014.12.22

第二十三回 お盆とお彼岸のしきたりについて

こんにちは。

今回取り上げるテーマは、「お盆とお彼岸のしきたりについて」です。

大切な方が亡くなると遺族は葬儀を行い、故人の冥福を祈ります。
葬儀は故人にとっても、残された遺族たちにとっても大切な儀式ですが、葬儀をした後にもやらなくてはならない大切なことがあります。

それは追善供養です。追善供養とは亡くなった人のために生きている者が善行を行なうことで功徳を積み、これによって故人の冥福を祈るというものです。

しかし、一口に追善供養と言ってもさまざまなものがあります。
中でも代表的なのは四十九日法要や一周忌などに行なわれる年忌法要です。
以前、第八回のブログの中でもご紹介させていただきましたが、法要は故人の冥福を祈り、遺族や近親者が集まり、僧侶を呼んで行なわれ、当日は皆で故人を偲びます。

そして、年忌法要と同じく追善供養でなくてはならないのがお盆とお彼岸です。
そこでここからはお盆とお彼岸のしきたりやマナーについてなるべく細かくご紹介させていただきます。

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○お盆について

「お盆」というのは先ほどもご説明させていただいた通り、葬儀の後に行なわれる追善供養のための行事ひとつです。

一般的に7月13日から16日までの期間を「盆」といい(地方によっては15日までとするところもあるようです。)、「地獄のふたが開く日」であるとか「先祖の霊が戻ってくる日」であるともいわれています。

そのため、この盆の期間に亡くなった人の霊を供養するとされています。
なお、この盆の期間についてですが旧暦の7月にあわせて8月下旬とすることもあり、現在では8月にお盆を行なうことがほとんどのようです。

なお、この盆の期間の最初の日のことを「迎え盆」(お盆の入り)といい、最後の日のことを「送り盆」(お盆の明け)と呼びます。

○お盆の由来について

お盆の由来についてはいくつかのものが存在しています。
まず、言葉の由来としては供物を乗せるための盆という言葉から来ているという説があります。

また、お盆という言葉は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という言葉の略語であるともいわれています。
この盂蘭盆会という言葉はもともと、サンスクリット語(梵語)で「逆さ吊り」の意味を表する「ウラバンナ」という言葉の音を日本語の漢字に写し、音写したものです。

そして、この盂蘭盆会について説かれている経典が「仏説盂蘭盆経」です。
この仏説盂蘭盆経において、次のような話が書かれています。

釈迦の弟子である目連尊者は亡くなった自分の母親が餓鬼道に落ちて苦しんでいるのを知り、どうすれば自分の母親を救うことができるかを釈迦に相談しました。
すると、釈迦は夏の修行が終わった後の旧暦の7月15日に供物を捧げて供養をするようにと言ったそうです。
そして、目連が釈迦の言うとおりに供養をしたところ、母親は餓鬼道から救われたといいます。

このことから、お盆は逆さ吊りにされているような辛い苦しみにあっている先祖をこの世に生きている人間が供養をして、その功徳によって救う行事であるとされるようになったそうです。

このようにお盆の由来の中には仏教の故事に由来するものがありますが、お盆というのは決して仏教だけのものではありません。

日本では、仏教が伝来する以前から神道に基づいた先祖崇拝が行なわれきました。
実際、神道においてもお盆に行なわれる神事もあったようです。

最近ではお盆というと仏教のイメージが強くなり、仏教行事として定着しているようですが、上記のとおり、実際にはお盆というのはもともと仏教と神道に由来する日本古来の先祖崇拝があわさった先祖供養のための行事なのです。

ちなみに旧暦の7月にお盆が行なわれるのは上記の通り、仏説盂蘭盆経に書かれた故事に由来していますが、お盆はこの他にも豊作を祈って行なわれる農耕儀礼にも由来しており、旧暦の7月に行なうのは収穫を前にした時期にあわせるという意味もあるようです。

○お盆の準備について

【精霊棚の準備】

お盆までに「精霊棚」という先祖の霊をお迎えするための棚のお飾りを準備していきます。
一般的に精霊棚は仏壇の前に小机を置いて、その上に真菰のござを敷いて作ります。
このとき、仏壇や仏具はあらかじめ綺麗に掃除をして清めておきましょう。

そして、精霊棚の上には初物の果物や野菜、菓子や花、故人の好物などを供えます。

また、地方によっては仏壇の扉を閉めて、仏壇から出した位牌やローソク、香炉、水などを精霊棚に置く場合もあります。

さらに精霊棚にはキュウリで作った馬とナスで作った牛を供えます。
これは先祖のための乗り物で、これらには先祖の霊が馬に乗って少しでも早くこの世に帰ってきてほしい。そして、あの世に戻るときは牛に乗ってなるべくゆっくりと戻っていってほしいという願いが込められています。

また、これらの供物の他には洗い米にきざんだキュウリやナスを入れて混ぜた水の子を供えることがあります。
なお、この水の子には祀る者がいない無縁仏や餓鬼の供養のために供えるものだといわれています。

なお、精霊棚については必ず置かなければならないというものではなく、部屋が狭いなどの事情で精霊棚を置くことが難しい場合には精霊棚を作らず、仏壇の中に全てのお供え物をしても問題ありません。

【盆提灯の準備】

お盆には先祖に帰るべき家を、知らせるための目印として提灯に火をつけて飾るのがしきたりだといわれています。

この盆提灯には大きくわけて、白い提灯と絵柄のついた提灯の二つに分けられます。

まず、白い絵柄のない提灯ですが、これは四十九日を迎えてからはじめてのお盆、つまり新盆のときにだけ使う提灯です。正式には白い提灯にその家の家紋が入ったものを使います。

そして、新盆が終わったあと、この白い提灯は送り火のときに燃やしたり、菩提寺に納めたりします。

次に、絵柄つきの提灯ですが、これは2回目のお盆から毎年飾るものです。
なお、盆提灯を飾るときは精霊棚と仏壇に一対ずつ飾るのが一般的です。地域によっては盆提灯を、故人が多くの人から慕われていたことをあらわすものとして考えるところもあり、そのためにたくさん盆提灯を飾るということもあるようです。

ちなみに、新盆を迎えた家には親戚から、白い提灯を贈るのがしきたりですが、この提灯は上記のとおり、新盆のときしか使えないので最近では毎年使える絵柄つきの提灯を贈ることが増えているようです。

また、最近ではこれらの提灯の代わりに提灯代として1万円から2万円ほどの金額を「御仏前」と表書きをして贈ったりすることもあるようです。

○お盆の流れについて

【迎え盆(お盆の入り)】

お盆の最初の日にあたります。まず、この日には墓参りに行き、お墓を綺麗に掃除しておきましょう。
お墓を掃除し終わったら、迎え団子といわれる先祖をお迎えするための団子や花などをお墓に供えておくとよいでしょう。

そして、外が暗くなってきたら、迎え火をたきます。
かつてはあたりが暗くなってから墓で火をつけた線香や墓でたいた迎えで火をつけた盆提灯を家まで持って帰るという習慣がありました。
これには先祖の霊が道に迷わずに無事に家まで帰ってこられるようにするという意味がありましたが、最近では簡略化され、家の玄関先で焙烙皿に乗せたおがらをたくか、その代わりに提灯を玄関に下げておくことがほとんどのようです。

【盆の中日】

お盆の期間の間、精霊棚もしくは仏壇には毎日、朝、昼、晩の3度家族と同じ食事を供えるようにします。なお、この食事のことを「霊供膳(りょうぐぜん)」と呼び、文字どおり先祖の霊に供えるための御膳を意味します。

本来、霊供膳には精進料理を供えますが、地方によってはお盆の間の献立が細かく決まっているところもあるようです。

【送り盆(お盆の明け)】

お盆の最後の日にあたります。この日でお盆の期間は終わりとなりますがこの日の昼間の間はまだ先祖の霊がいるとされているので、この日もかかさず供物をお供えしておきましょう。
そして、夕方になり外が暗くなってきたら家の前で送り火をたいて霊を送り出します。

また、このときには先祖を無事にあの世へと戻すためにこの世とあの世の橋渡しをするといわれる六地蔵に送り団子をお供えします。その後は地方によっては送り団子や供物を川に流す灯篭流しや精霊流しが行なわれることもあります。
ただし、最近では河川の汚染を防ぐための配慮から供物を川に流す代わりに菩提寺に納めたり、送り火をたくときに燃やしたりするのが一般的となっているようです。

○新盆について

新盆とは上記でもご紹介したように故人が亡くなり、四十九日を迎えてから初めて迎えるお盆のことです。

このときは普段のお盆のときよりも丁重に供養します。そのため、新盆のときは僧侶や近親者を招いて法要を行います。このとき、僧侶に読経をしてもらいますが特にこのときの読経のことを「棚経」と呼びます。

また、僧侶も含め、招いた方々に対しては精進料理でもてなし、遺族は喪服を着るのがしきたりとされています。

なお、このとき仏壇の灯明は絶やさないように気を配りましょう。

○お彼岸について

ここまでは葬儀の後に行なわれる追善供養のひとつとして、お盆についてご紹介させていただきましたが、葬儀の後の追善供養はお盆だけではありません。
お彼岸もまた、追善供養のための大切な行事です。そこでここからは葬儀の後の追善供養の行事としてのお彼岸についてご紹介させていただきます。

お彼岸は「彼岸会」とも呼ばれ、春分の日を挟んでの前後3日間と秋分の日を挟んでの前後3日間、春と秋に1週間ずつの期間のことを指します。

なお、お彼岸の最初の日のことを「彼岸の入り」といい、真ん中の日のことを「彼岸の中日」、そしてお彼岸の最後の日のことを「彼岸の明け」と呼びます。

○お彼岸の由来について

「彼岸」という言葉は向こう岸という意味の言葉ですが、この彼岸という言葉は、「到彼岸」という言葉に由来します。
そして、この到彼岸という言葉はサンスクリット語(梵語)の「パーラミーター」という言葉を訳したものです。
パーラミーターという言葉は漢字では「波羅蜜多」と音写されていますが、この言葉はもともと仏教において達成されるべき目標のことをさします。

この達成されるべき目標というのは、煩悩と迷いに溢れた世界であり、「此岸」と呼ばれる三途の川を挟んでこちら側の世界から、「彼岸」と呼ばれ、悟りの世界ともいわれる三途の川を挟んでこの世の向こう側にあるとされる仏の理想の世界、つまり浄土へ到ることです。

そして、このお彼岸の期間に修行や善行を積むことで極楽浄土(=彼岸)へ渡れる可能性が高まるといわれています。つまり、お彼岸というのは修行や善行に励むための大切な期間であるといえるでしょう。

ちなみにお彼岸というのは上記のとおり、仏教に由来する行事ですが日本では仏教が伝来する以前から、お彼岸にあたる時期に種まきや収穫の祈願などが行なわれており、先祖の墓にもお参りする習慣が根付いていきました。
そのため、お彼岸は仏教行事ではありますが、日本以外の仏教国ではお彼岸は行なわれていません。

○お彼岸の供養について

お彼岸の場合は先ほどまでご紹介してきたお盆のように決まった行事や飾り付けは特にありません。ただし、一般的にはこの期間に家族で先祖の墓にお参りに行ったりすることが多いようです。

仏壇やお墓には季節の花や団子などを供えます。
このとき、春のお彼岸には季節の花である牡丹の花にちなんで牡丹餅を、同じく秋のお彼岸には萩の花にちなんでおはぎをお供えするのが一般的です。

また、お彼岸には寺院で彼岸会の法要も行われているのでお布施を納めて供養をお願いするのもよいでしょう。

○お盆とお彼岸のときのお布施の金額について

ここまでご紹介してきたとおり、お盆とお彼岸というのは葬儀の後に行なわれる追善供養であり、なくてはならない大切な行事です。
そして、このような行事になくてはならないのが僧侶などの宗教者です。

これはお盆やお彼岸に限らず、葬儀のときなどにもいえることですが宗教者を招く際にはお布施をお渡しするのが一般的です。
しかし、一言でお布施といっても実際には何に対してどのくらいの金額を渡せばよいのでしょうか。
皆さんのなかにはそのような疑問を持っている方も少なくないと思います。
そこでここではお盆とお彼岸のときのお布施とその金額の目安についてご紹介させて頂きます。

【お盆のお布施と金額の目安】
《普段のお盆の場合》

(表書き) 「御布施」 (金額の目安) 5,000円~20,000円程度

《新盆の場合》

(表書き) 「御布施」 (金額の目安) 10,000円~30,000円程度

《新盆の際、僧侶が会食を辞退した場合》

(表書き) 「御膳料」 (金額の目安) 5,000円~20,000円程度

【お彼岸のお布施と金額の目安】
《寺院主催の合同のお彼岸法要の場合》

(表書き) 「御布施」 (金額の目安) 3,000円~10,000円程度

《個別でお彼岸法要を依頼した場合》

(表書き) 「御布施」 (金額の目安) 30,000円~50,000円程度

《卒塔婆供養を依頼した場合》

(表書き) 「御布施」 (金額の目安) 3,000円~5,000円程度

【その他】
《僧侶をお招きした際のお車料》

(表書き) 「御車料」 (金額の目安) 5,000円~10,000円程度

以上がお盆とお彼岸のときのお布施の金額の目安となります。
ただし、これらの金額はあくまで目安ですのでお住まいの地域やお寺によっても実際の金額は大きく違ってきます。
ですので、もしお布施やその金額についてご不安な場合には率直にお寺に相談してみるのがよいでしょう。

いかがでしたでしょうか。
今回は、お盆とお彼岸のしきたりについてご紹介させていただきました。
今後も葬儀のマナーやお葬式に関する様々な事を取り上げてご紹介させていただきますので、よろしくお願いいたします。

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