スタッフブログ

2014.11.20

第十四回 ご遺体の安置はどのようにすればよいのか?

こんにちは。

今回取り上げるテーマは、「ご遺体の安置はどのようにすればよいのか?」です。

人が亡くなったとき、そのご遺体は柩に納められます。
これを納棺といいますが、この納棺の後に通夜、葬儀といったお葬式(家族葬)がとり行われていきます。

しかし、実際には故人のご遺体は亡くなってからすぐに納棺されるわけではなく、一度、自宅などで安置をされます。

そこで今回は近親者の方などが亡くなったとき、そのご遺体をどのように安置すればよいのかについて、なるべくくわしくご説明させていただきます。

広告バナー

○ご遺体を安置する前の流れについて

臨終を迎えてからご遺体の安置を行なうまでの間にも、さまざまな手順があります。
ここからはそれらの手順について、順を追ってご紹介していきたいと思います。

【末期の水】

まず、臨終を迎えると医師がその場で死亡判定をします。
その後、家族や近親者が故人の口に水を含ませます。この水のことを「末期の水」、または「死に水」ともいいます。

これは故人が生き返ってくれることを願い、それが無理であったとしても死後の世界で喉に渇きに苦しむことのないようにという願いをこめた儀式です。

もともと、これは釈迦が死の間際に水を求めたという言い伝えからきているもので、仏教に由来する儀式です。しかし、現在では仏教に限らず、他の宗教や宗派においても行なわれることがあるようです。

末期の水の取り方についてですが、一般的には新しい筆の先に水を含ませたものか、割り箸の先に脱脂綿を縛り付けて水を含ませたものを用いて、故人の口を潤します。
死に水の取り方には特に厳密なきまりごとはありませんが、故人の口を潤してあげる際には脱脂綿や筆などを口に無理に入れたりはせず、唇を軽くなでるくらいがいいでしょう。

【湯灌・清拭】

水に熱いお湯を足して温度を調整したぬるま湯でご遺体を洗い清めることを湯灌といいます。しかし、最近ではアルコールを浸した脱脂綿やガーゼを使ってご遺体の露出しているところだけをふく清拭を行なうが一般的になっているようです。
ですので、もし湯灌を希望される場合にはご遺体の搬送後に葬儀社や専門業者などに依頼をしてみるのがよいでしょう。

【着替え】

湯灌や清拭が終わったら、次に故人を新しい衣装に着替えさせます。このときに着せる衣装は一般的には新しい浴衣とされています。
ただし、後で納棺する際にご遺体が硬直しているとスムーズに着替えさせることができないことがあるため、着せにくい衣装はあらかじめ用意しておいてこのときに着せることもあります。

【死に化粧】

お葬式に来てくださった方のために、故人の最後の姿を少しでも美しいものにするために行なうのが死に化粧です。
まず、故人が生前の長い間闘病していた場合など、顔がやつれてしまっているときは、お顔がふっくらと見えるように、両ほおに脱脂綿を含ませて含み綿をします。

その後、髪をとかしたりして整えていき、男性ならひげをそったり、女性なら口紅などを使って薄化粧をしたりします。また、このときに爪なども切りそろえてきれいにしてあげるとよいでしょう。

しかし、場合によっては死に化粧することによってご遺体の見た目が悪くなってしまう可能性もあります。上記のとおり、故人が女性の場合にはご遺体に薄化粧をしますが、ご高齢の方の場合、パウダーファンデーションを塗ってしまうと時間がたつにつれて皮膚から水分が失われてしまい、お葬式のころにはカサカサになってしまうということもあるようです。

ですので、故人がご高齢の場合にはファンデーションなどを塗らず、かわりに乾燥を防ぐためのオイルやクリームをまぶたや唇、まつげの生え際や耳や首などの体の乾きやすい部分に薄く塗って保湿してあげるのもよいかもしれません。

○ご遺体の搬送と安置場所について

故人が亡くなった後、上記のように処置を終えるとご遺体はストレッチャーなどで移動させられて、それまでの病室から霊安室へと移されて看護師たちの手から完全に離れます。

ご遺体が霊安室へ移動をしたら、遺族はまず、最初にご遺体の搬送先について決めなくてはなりません。病院で亡くなった場合、ご遺体は遺族の自宅へ搬送するのが一般的といわれています。
しかし、最近では自宅が狭くてご遺体を安置しておくことがどうしてもできないなど、さまざまな理由から、自宅以外にも保冷庫のある葬儀社やその斎場や火葬場の霊安室や保冷庫などにご遺体を搬送して安置してもらうというケースも増えてきているようです。

そして搬送先が決まったら、次に搬送を依頼する葬儀社を決めていきます。
ご遺体の搬送については医師から、「死亡診断書」を受け取り、それを携行していればご遺族が行なうことも可能です。しかし、ご遺体は大変デリケートなもので、搬送による負担も大きいため、現実的に考えてもご遺体の搬送はどこかの葬儀社にしっかり依頼しておいたほうがよいでしょう。

また、このときに病院では遺族に葬儀社を紹介してくれることが多いようです。
実際、ここで病院から紹介された葬儀社に搬送を依頼し、そのまま葬儀まで依頼するというケースも少なくないようです。
ただし、ここで安易に葬儀社を決めてしまうとお葬式のときになってから、希望どおりの葬儀が行なえなかったと後になってから後悔してしまうこともありますので葬儀社を選ぶ際には十分な注意が必要といえます。
しかし、病院の霊安室にご遺体を安置しておけるのは一般的には約2時間ほどと非常に短くすぐに病院からの搬送をしなくてはならないため、じっくり考えている時間はほとんどありません。

では、早急にご遺体を搬送して、さらに希望どおりのお葬式を実現させるためにはどうすればよいのでしょうか。

ご遺体を搬送してもらう葬儀社と葬儀を依頼する葬儀社は必ずしも同じ業者である必要はありません。それぞれを別の葬儀社に依頼することができます。
ですから、もし、自宅にご遺体を安置することがきまっている場合にはいったん、ご遺体の搬送を依頼する葬儀社だけを決めてひとまず搬送してもらい、その後で葬儀を依頼する葬儀社を改めて選ぶのがよいでしょう。なお、このとき搬送を依頼する葬儀社には「お葬式をどこの葬儀社に依頼するかはまだ検討中である」ということをはっきりと伝えておきましょう。

また、もし葬儀社が決まっておらず、ご遺体を自宅に安置することもできないという場合でも上記のようにご遺体の搬送とお葬式をそれぞれ別の葬儀社に依頼することはできますが、一度、どこかの葬儀社の斎場にご遺体を安置してから別の葬儀社にお葬式を依頼する場合、多大な労力がかかりますので、このように自宅でご遺体を安置できないという場合にはあらかじめ、事前相談をしておくことをおすすめします。

また、ご自宅にご遺体の安置が可能な場合であってもいざというときに慌てることのないよう搬送やお葬式まで含めてどこの葬儀社にどのようにお願いするか事前相談をして決めておくのがよいでしょう。

○ご遺体の安置の方法について

病院からの搬送を終えたら、ご遺体を安置します。
ここからはその方法について具体的にご説明していきます。

まず、故人がいつも使っていた布団に新しいシーツを使用してご遺体を寝かせます。
このとき使う布団はご遺体が温まらないようにするためになるべく薄いものにするとよいでしょう。また、掛け布団は上下を逆にしてかけておきます。
このときに枕が低すぎるとご遺体の口が開いてしまうことがあるので注意しましょう。なお、ご遺体はベッドに安置しても問題ありません。

また、このときご遺体は頭を北に向けて北枕にして寝かせます。間取りの都合などでどうしても北枕で安置するのが難しいという場合は西枕にしても構いません。

ちなみにご遺体を北枕や西枕にして安置する理由についてですが、釈迦が亡くなったときに頭を北にして顔を西のほうに向けていたためといわれており、このときの釈迦の姿を「頭北面西右脇臥(ずほくめんさいうきょうが)」といいます。

ご遺体を布団に寝かせたら、顔に白い布をかけます。
次に両手首にかけるように数珠を持たせて、胸のあたりで合掌させます。

【守り刀】

ご遺体の上にナイフや包丁、かみそりなどの刃物を置きます。
これを守り刀と呼びます。守り刀にはその刃の光で魔を祓う魔除けの意味があるとされており、短刀をさやから少しだけ抜いて刃を見せるように置いておくのが本来のかたちです。
なお、これにはかつて死者が武士であったときに枕元に刀を置いた名残であるとか、死者の魂を持ち去られるのを防ぐためであるなど、さまざまな言い伝えがあるようです。
また、ご遺体のうえで守り刀を置く際に刃先を足の方向にするか、顔の方向にするかなどは地方によって異なってくるようですので、お住まいの地域ではどのようなどのようにしているのか一度、確認してみるのもよいでしょう。

【逆さ屏風】

ご遺体の周りに上下を逆にして屏風を立てるという古くからの習慣です。屏風を上下逆にするのは死後の世界は非日常のものであり、日常の世界とは物事が逆であるという考えに由来するものだそうです。
また、ご遺体の周りに屏風を立てる理由についてですが守り刀と同じようにさまざまな言い伝えがあり、ご遺体に悪霊が近づかないようにする魔除けのためであるとか、死霊が周囲の人たちに及ぶのを防ぐためであるなど、地方などによってその内容は大きく異なっているようです。
なお、現在ではこの逆さ屏風を立てずに省略することが多くなっています。

【枕飾り】

ご遺体の枕元に白木の台か小机に白い布をかけてお飾り(荘厳)をします。
このときに置く仏具や供物は宗派によって異なってきますが一般的には以下のものを置いてお飾りをします。

《三具足(みつぐそく)》

・香炉
線香を1本立てて、中央に置きます。ただし、浄土真宗では教義の違いから、適当な長さで線香を折り、立てずに香炉に寝かせて火をつけるようです。

・燭台
ご遺体に向かって右側に白いろうそくを1本置きます。

・花立て
ご遺体に向かって左側に置きます。このとき花立てには1本、樒という花を飾るのが一般的です。ただし、浄土真宗では花立てを使用しない場合があるようです。

なお、線香とろうそくはそれぞれ1本ずつ立てますが、これらは「不断香」と呼ばれ、決して絶やしてはいけないといわれています。

《供え物》

水や鈴、枕団子や枕飯(一膳飯)を供えます。

・枕飯(一膳飯)
故人が生前愛用していた茶碗にご飯を丸く山盛りにして、その中央に箸をたてたものです。
このときに使う米は故人の死後すぐに炊いたものを使い、さらに「不幸を他の人に分け与えない」という意味から、1粒残らずに盛りきらなければならないといわれています。

・枕団子
三方に白い紙を敷いて団子を乗せます。このとき、団子の数は6個が一般的といわれています。

ちなみに枕飯や枕団子を供える理由についてですが、食べ物の魅力で故人の魂を呼び戻し、蘇生させるためであるとも言われています。

【枕づとめ】

枕飾りが準備できたら僧侶を招いて、お経をあげてもらいます。
なお、このときあげてもらうお経のことを「枕経」といいますが、最近では枕経を通夜のときにあげてもらうという方も少なくないようです。

また、キリスト教の場合には危篤・臨終のときに神父または牧師を招いて立ち会ってもらいます。

○神式・キリスト教式の場合の安置の方法

ここまでは仏式の場合のご遺体の安置の方法についてご紹介させていただきましたが、ここからは、神式とキリスト教式の場合のご遺体の安置の方法についてご説明させていただきたいと思います。

【神式】

安置するときの方法についてですが、白い布で顔を覆い、ご遺体の上に守り刀を置いて周囲に逆さ屏風を立てたりするところは仏式と同様です。
ただし、ご遺体を寝かせる際、神式の場合は北枕か東枕にします。
また、枕飾りは案と呼ばれる儀式の使うための白木の机を使います。
そして、案の上には故人が生前好きだった日常の食べ物を「常饌(じょうせん)」として供えるか、水、洗米、塩などの調理されていない食べ物を「生饌(せいせん)」として供えます。

枕飾りが終わったら、神官を招き、「枕直しの儀」を行ないます。これは仏式でいうところの枕づとめにあたりますが最近では枕直しも儀が簡略化されることが増えており、身内のみで拝礼するだけという方が多くなっているようです。

【キリスト教式】

安置を行なう際は、カソリック、プロテスタントともにご遺体の顔を白い布で覆います。
キリスト教式では仏式や神式のように枕飾りの行なう習慣がありません。
ただし、一般的にはテーブルの上に白い布をかけて燭台、聖書、生花を置くことが多く、さらにカトリックの場合はこれにくわえてロザリオと聖歌集を、プロテスタントの場合には十字架と賛美歌集などを置きます。

また、キリスト教では特に決まった安置の方法はなく、仏式にならって北枕とすることが多いようです。

いかがでしたでしょうか。
今回は、ご遺体の安置はどのようにすればよいのかについてご紹介させていただきました。
上記のとおり、一口にご遺体の安置といってもそのやり方はさまざまで、ご遺体をどこに安置するか、あるいは故人の信仰されていた宗教や宗派、お住まいの地域などによってもその方法は異なってきます。
ですから、いざというときに備えて事前にしっかりと確認し、よく話し合っておくのがよいでしょう。

今後も葬儀のマナーやお葬式に関する様々な事を取り上げてご紹介させていただきますので、よろしくお願いいたします。

広告バナー

お問い合わせはお気軽にご相談ください

お問い合わせはこちら

  • 0120-505-828
  • 日本全国、24時間、365日いつでもご相談ください。

事前相談・お問い合わせ

【他の記事を読む】
花イメージ

一覧に戻る

グローバルナビ画像①
グローバルナビ画像②
グローバルナビ画像③
グローバルナビ画像④
グローバルナビ画像⑤